おとぎの国のウクライナ侵攻

 子供の頃、世界名作劇場というテレビ番組がありました。

当時の関西に住んでいた方ならわかるでしょうが、番組はスポンサーであるパルナスのコマーシャルから始まっていました。

こんな感じで・・・・・

「ぐっと噛みしめてごらんー。ママの温かいぬくもりがぁ、お口の中に染み通るよ~、パールナス。」。

そのあと「ブンポッポ~、ブンポッポ~」というバックコーラスと共に、

「甘いーお菓子のぉ、お国いの便り~、おとぎいのくーにいのローシアの~・・・・・」と続きます。

  ロシアのウクライナ侵攻が始まってから、キエフという首都の名前を聞く事が増えました。

このキエフという都市名には、聞き覚えがありました。

やはり子供の頃に読んだロシアの怪奇小説に、キエフという都市名が出てきたからです。

その日の夜、私は豊中の祖父母の家で一人で留守番をしていました。

壁時計の音以外は物音ひとつしない、畳の部屋の真ん中にある掘りごたつに脚を入れて座っていました。

裏のおばちゃんが様子を見に来て、「功ちゃん、これでも読んどき」と言って本を置いていきました。

それがロシアの怪奇小説でした。

一人でそれを読んでいるうちに、これは今まで読んだ中で一番恐ろしいものであると気づきました。

背筋がぞーっとするという表現が、ピッタリな・・・・・。

 祖母がソ連に行った時に、「飛行機が時間通りに来ない」という話をしていたと聞きました。

まる一日、遅れたりしていたそうです。

社会主義の共産圏とは、そういう国なのだという認識でした。

ロシアと言えば、ウオッカです。

ウオッカというのは、一瞬にして飲み干すというのが飲み方です。

ロシアの方が、グラスのウオッカを飲むのを見たことがありました。

注文してグラスが来ると、一瞬にして飲み干していました。

そしてすぐにまた、お代わりを注文していました。

わんこそばのように、ウオッカのグラスが次から次へと注文されていきました。

この飲み方は、身体を一瞬にして温めるという効果があります。

ロシアの怪奇小説にも、ウオッカを飲むシーンが出てきました。

キエフあたりで主人公が一刻も早くウオッカを飲んで、温まって酔っぱらって恐怖を忘れようとするシーンでした。

 錦糸町界隈の夜には、かつてはロシアからの出稼ぎの方が大勢いました。

しかしいつの間にか、そういう方々を見かけなくなりました。

プーチンの「お陰」で経済が豊かになり、出稼ぎの必要が無くなったのだろうと思いました。

ここで「お陰」という言葉が出てきたので、考察します。

陰陽論的に言うと「陰」は当然、陰になります。

「お陰様」に相対するものは、「お天道様」です。

「お天道様のお陰です」と言う事は、「お天道様があるので、陰が出来て有り難い」という事でしょうか。

そして陽極まれば陰となり、陰極まれば陽となります。

ドネツクやルガンスクで、住民投票が始まりました。

陰と陽が逆転するのかどうか、結果に注目です。