院長

陽虚と陰虚

中国医学でいう陽虚は一般的には冷え性といい、日本漢方でもそのようにいいます。 まあ同じ事を言っているのですがこのタイプの痛みには西洋の消炎鎮痛薬が効かない場合があるでしょうし、それどころか悪化してしまう場合も考えられます。 何故なら西洋医学の消炎鎮痛薬は解熱鎮痛薬であり、さらに冷やしてしまうからです…
院長

疏肝解鬱(=ストレス発散)

気が停滞する事を気滞と言い、俗にいう自律神経失調症の事を言います。 その原因はストレスと言われており、ストレスになるものであれば何であろうと自律神経を失調させる可能性があります。 気が滞っている事がストレスの結果であるならば、滞りを動かす事がストレス発散となります。 遊走性の痛みはストレスによるもの…
院長

不安と心血虚

不安とは目に見えない未来の感情の事で、未来軸には際限がありません。 従って不安は陰陽論でいうところの陽に相当すると、ここでは考えます。 そう考えると血は陰の一つであり、心の血が虚した状態では際限なく不安が広がる状態となります。 「脾は気と血を生み出す源である」と言われており、血虚を改善するためには脾…
院長

自分軸と時間軸

自分軸をしっかりと持ちましょう。 自分が何者であり、どうありたいのかをしっかりと見極めるのです。 しかし自分軸を遂行していく時に、妨害が入ってくじけそうになる場合があります。 過去を引きずり、それが現在をもがき苦しめている場合です。 そんな時でも取り合えず過去は肯定しておきましょう。 吉川英治著の「…
院長

自分軸がぶれると、立ち眩みを起こします

「人という字は人と人とが支え合って出来ています」と言うのは一理はありますが、それでは「人は一人では立てないのか」という事になってしまいます。 幽霊には足が無いので、立ち眩みを通り越して浮遊しています。 私には「人」という字は、両足で人が立っている姿にしか見えません。 右脚と左脚が支え合って、人は立っ…
院長

土に始まり(四君子湯)、土に帰る(帰脾湯)

「天井桟敷の人々」という映画が、「フランスの「風と共に去りぬ」」と言われた事がありました。 しかし「風と共に去りぬ」のテーマは、「大地」なのです。 「七人の侍」のラストシーンでは志村喬が「農民は土と共にいつまでも生きる」、みたいなセリフを言いました。 中医学ではどこから手を付けるか判断に迷う場合、先…
院長

ベントラールヴェーガスナーブと ゲマインシャフトゲフュール

今回は奇を衒ってカタカナのタイトルになっていますが、ポリヴェーガルとアドラーを組み合わせたというだけのお話です。 先ず Gemeinschaftsgefühlを、勝手に不適切な目的の前に置いてみました。 そして共同体感覚、賞賛、注目、権力闘争、復讐、無力というスペクトルがあるとします。 同じく腹側迷…
院長

他力本願は、究極の自力本願か

8歳にして天涯孤独となった親鸞聖人は、次に死ぬのは自分の番であるという恐怖に怯えます。 その恐怖に打ち勝つために、8歳で出家して比叡山で数々の苦行を行いました。 しかしどんなに苦行をしてみても悟りは開けず、煩悩(死に対する恐怖)は残ったままです。 そこで比叡山を降りて京の都で、法然上人に出会います。…
院長

原因論の罠、目的と手段

 精神医学及び医学全体を批判的にみる立場では、現代西洋医学は対症療法に過ぎないという事になります。 しかし原因論で考えていると、症状は結果という事になります。 そして原因がわかっても、実際には症状は無くなりません。 すると症状をどうにかしたいという事になり、結局は対症療法になってしまいます。 しかし…
院長

おとぎの国のウクライナ侵攻

 子供の頃、世界名作劇場というテレビ番組がありました。 当時の関西に住んでいた方ならわかるでしょうが、番組はスポンサーであるパルナスのコマーシャルから始まっていました。 こんな感じで・・・・・ 「ぐっと噛みしめてごらんー。ママの温かいぬくもりがぁ、お口の中に染み通るよ~、パールナス。」。 そのあと「…
院長