不眠症

不眠症とは

不眠症という病名を聞くと病気と考えがちですが、この場合は何らかの理由によって眠れないといったケースが大半なので、疾患というよりは一症状と考えた方がよいかと思われます。

もともと睡眠時間や睡眠の質というのは、昼間の活動量によって変化するものです。この活動量というのは、日中に体を単にどれだけ動かしているかということだけで決まるものではなく、頭をどれだけ使ったかということも含まれます。不眠症には、いくつかタイプがあるのですが、主に以下のようなものがあります。

寝つきがよくないタイプについては、興奮している、考えごとがあるなど、ストレスや心配ごとによって引き起こされることが多いようです。ただ一度眠りにつくことができれば、後はぐっすり眠れるようになります。この場合は、対症療法として興奮を抑える薬が用いられることもありますが、ストレスや悩みごとがあれば、それらに対処していくことが必要になるでしょう。

眠りの状態を維持することが困難な場合は、4～5時間程度の睡眠がとれているようであれば、それほど心配しなくても良いかと思われます。ただ深夜の1～3時頃によく目が覚めてしまうのであれば、何らかの肝機能障害の可能性もあります。

また朝早く目が覚めてしまう場合ですが、東洋医学でいうところの血虚（栄養素である血が体内で不足している状態）が疑われるほか、うつ病の患者さん、高齢者、飲酒を日頃からよく嗜む方に見受けられることもあります。

このほか、常に眠りが浅くて睡眠時間を十分にとっても熟睡感がないという場合は、疲れているということも考えられますが、高齢者や神経質な性格の方などにもみられがちです。